【読書メモ、感想】おとなになるってどんなこと?(著:吉本ばなな)

 

 

最近また、よしもとばななさんにハマり始めました。

 

 

 

 

本の概要

 

中高生など、若い人向けに書かれた生き方指南の書。

「勉強しなくちゃダメ?」「友だちって何?」「普通ってどういうこと?」

という、簡単に答えが出なさそうな問いへの、ばななさんの見解が書かれている。

文字数が少ないので、1時間かからないくらいで読める分量。

 

感想など

 

平易なやわらかい言葉で綴られていて、一見わかりやすそうな本書。

しかし内容は濃く、物事の本質の首根っこをぐっとつかんでいる。

難しいことをやさしい言葉で描けるのが文学だとしたら、この新書は文学。

さらーっと読んでいると、じっくり立ち止まってもう一度読みたくなるような文章に何度も出会う。

 

私がもっと若い時、学生だった頃にこの本を読んでいたら、救われたと感じるだろうな。

昔の自分に手渡してあげたいと思うような一冊。

 

大人になったいま読むと、癒される。

自分の選択がこれでよかったかは誰も教えてくれないけれど、ばななさんに大丈夫だよと言ってもらえたような気がする。

 

特に癒された一節↓

 自分の得意な世界しか知らないと、悩み事があっても、他の角度から見ることができなくなってしまいます。そうするとだんだん、得意なことが先細りになっていって、せっかくの才能がものすごくもったいないなと、最近、私はいろんな人を見ていて思うんです。

 

 なるべく小さいうち、若いうちに万遍なくいろんなことをやっておいて、苦手なこともやってみて人にとことん笑われるとか、好きだけど向いてないとか、そういうことをいっぱい経験しておくことも大切だと思います。

 そうすると大人になってから、本業のほうも上手くいくようになるでしょう。

 

 

大人が読んでも新たな気づきがたくさんある本。

装丁のくすんだ色合いや繊細な筆遣いの絵も好みでした。